第1話

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~帰り道~ 傘折りたたみ傘で相合い傘しながら帰る。 なんて異様な光景なんだ。 「誠、今日の小テストどうだった」 「…美琴、人には聞いて良いことと悪いことがあるんだぞ。」 「駄目だったのか。」 「ほっとけ。」 いつもと変わらない帰り道。 それが心地いいのは内緒。 「……誠、変なこと聞いても良いか?」 「あ?なんだよ。」 いきなりなんだよ。 美琴が急に真面目な顔になった。 …いや、こいつはいつも真面目な顔してるけども。 「誠って……好きな人いんの?」 「……あのさ美琴、男子高校生が相合い傘しながら恋バナってどうよ。」 いきなり何を言い出すんだこいつ。 「美琴がそんな話してくるなんて珍しいな。」 「そうか?なんとなく気になっただけなんだが…?」 俺も美琴も、彼女がいた時がある。 俺はなんとなく長続きしたが…美琴はいつも早かったよな、別れるの。 「あー…好きな人はいねーな。」 「…ふぅん…」 「なんだよ、その反応。」 「いや、別に?」 美琴が少し笑った。 おお、これは珍しい。 「あ~…その、…お前は俺の親友だし、なんだ、今はお前がそばにいれば楽しいし、彼女はいらないかな。」
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