第1桜

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初めまして。 僕は、今からこの高い高い屋上から、 飛び降りようと思います。 中川 陵(なかがわりょう) 僕の名前。 僕は、昨日から高校生になりました。 でも駄目なんだ。 どうしても、死にたくなる。 別に、周りで嫌なことが起きてる訳じゃない。 ただ、この世界に嫌気が差したんだ。 「今さら怖くないよな...?」 そっと下を見下ろす。 ...やっぱり怖い。 死んだらどこに逝くんだろう? 僕の人に見られたくないものは、 誰かに見つかってしまう? ...でも...いや。やっぱりやめよう。 と、もうかれこれ一時間はやってる。 「何やってるの...!」 あぁ一番言って欲しかった言葉が、 後ろから聞こえる。 ん?その声がどんどん近付いて... ドフッ 「え?」 僕は、落ちていた。 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 あー厨二病気どって、死にたい何て言わなければ、よかったなぁ。 まだきっと、僕の人生楽しかったよなぁ。 はー絶対死んだ。さよなら僕。 凄まじい衝撃が僕に来る。 かと思いきや、 フワッ 「はぁ?」 凄まじい衝撃など全く来ず。 むしろ今までに無いくらい、体が軽いのだ。 「な、なんで?」 ここから、僕たちの青春が始まった。
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