賢者様の日常!!

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「名前……名前ねぇ…………思い付かねえなぁ」 この調子で彼はもう三時間ほど悩み続けている。 その間にケン夕ッキー(仮)は、箒をみじん切りにしてしまいオロオロしている。 そして、彼の呟きのみが響く部屋に足音が響く。 「ハァ…ハァ………ノア様」 「あン? 鴉かぁ……ナニ盛ってんだぁ万年発情期ィ」 来訪者……鴉と呼ばれた少年の声に眉目秀麗な男、ノアは応える。 「ハァ…ハァ…盛ってなんか……ハァ……いません……ハァ……ハァ……ふぅ」 鴉は少し休み息を整え 「あなたがこんな塔の最上階に研究室を作るからいけないんですからねこの塔を毎回必死こいて駆け上る僕のことも考えてくださいじゃないと僕過労死しますよてゆうか何で態々こんな塔の最上階に研究室を作るんですかふざけてるんですか僕を虐めてるんですか本当に何なんですか一々連絡の為に召集されてここにお使いに出される僕の気持ちが判りますか息切れしても仕方がないでしょう判りませんかてゆうか前に酒の代金立て替えましたけどいい加減に返してください踏み倒すなんて許しませんよそして毎回苦労して塔を登って連絡をしている僕に特別手当てを給与してください割りに合いませんよマジで何なんですかざけんなゴラ……ハァハァ」 休み無しに捲し立てる。
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