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「長ぇよ。分かりやすく纏めろ。」
鴉に鋭い視線を向けながらノアは告げる。
「はい、国王陛下より、今年度分の研究成果の提出を急ぐよう言付かっております。それと毎日苦労をしている僕にボーナスを寄越しやがって下さい。」
「あぁ、じゃあこいつ持ってけ。」
ノアは後ろにいるケン夕ッキー(仮)を指差して言う。
キメラ
「合成獣は三年前の研究成果の提出で出されたと
報告書に記録されていますが。」
「あれを進化させたやつだ。具体的に説明してやるから感謝しな。
とりあえず頭に埋め込んだコントロール用の結晶を改良したから前の簡単な命令しか聞かねぇのと違って、多少複雑な命令でもやれる。
多少の思考能力はあるから、イレギュラーに対して柔軟な対応も可能だ。
あと心臓に圧縮した魔力結晶を埋めてるから再生能力はかなり高。
欠点としちゃぁ心臓の結晶をぶち壊されちゃかなり性能がおちちまうこったなぁ。頭の方は壊されちまったら即機能停止だがな。」
「それで僕のボーナスは?」
心なしキラキラした視線をノアを見る鴉。
「やるわけねぇだろ馬鹿野郎。」
「そんな!!」
ノアのにべもない答えに鴉はこの世の終わりのような表情を浮かべる。
「美少女ならやるが男になんざくれてやるボーナスなんてねぇよ。」
「理不尽じゃないですか!?」
「世界の理だ。」
さも当然のように世界の理と言われ鴉は、んなわけあるかと呟く。
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