雨宮さんという人

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「捨てるとか、軽々しく言う所で我慢して暮らすなら、僕が家族の代わりをします」 …今まで言われたことない言葉に少し、感動している。 …嬉しい。 「どうぞご勝手に」 「はい」 バァン 玄関のドアを閉める音で、お母さんが怒っているのが、痛いほど分かった。 「大高さんっ」 急に名前を呼ばれて、肩が動く。 雨宮さんを見ると、優しい笑顔で私に微笑んでいる。 「これから、よろしく」 右手を差し出してきたから、私も差し出し握り合う。 私と雨宮さんは12月という寒い中家族になりました。
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