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「おはようございます」
「…」
…今の距離なら聞こえてたハズなのに…。雨…徹がこっちを見る。
…何?
(け・い・ご・に・な・っ・て・る・よ)
口パクで私に伝える。
あぁ、昨日約束した。…仕切り直して。
「おはよう、徹」
「おはようー恵」
…昨日、徹の家に来たばかりなのに…。普通に兄妹…できてる。
…すごい。
「朝、パンでもいい?」
「うん」
今日って日曜日だよね…。今、8時だよね…。
徹、何時に起きたんだろう。
「ほら、座って」
「…うん」
…昨日の夜ご飯の時も思ったけど…。徹が作る料理…すごく美味しそう。
「いただきまーす」
「いただきます」
私は、まずお皿の上にあったスクランブルエッグに手を伸ばす。
パク
「美味しい」
「本当?良かったぁ」
徹って本当に男の人?…女の人の間違いじゃないの?
所々、かわいい所あるし…。
「…いつもこんな感じなの?」
「うん。そうだよ」
私の家と大違いだな。…朝なんか食パンだけだったし…。
…私だけなんだけど…。
「徹」
「ん?何?」
…私から話を切り出したのは、いいんだけど…。
何を言おう。…考えてない。バカだ…。
「恵?」
…私に手伝えること…。
手伝えること??
「徹!私、何か家事するよ」
バーン。と机を叩き、立ち上がる私。徹は、私の動作に驚いている。
「いいよ。俺が全部するから」
「嫌っ。私、料理は、出来ないけど…それ以外なら出来るから。…多分」
今まで、自己主張っぽいことをしなかった私が珍しく、してる。
だから…何か、仕事ください。
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