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まさかの嘘泣き。
呆気に取られる飛悠。
でも、ちゃんと涙を流してたような・・。
顔には涙の後もなく、痕跡らしきものは一切ない。
女って怖い・・・。飛悠は心の中で呟いた。
「先生の名前はぁ~。桃井典子ですっ。みんなには桃ちゃん先生って呼ばれてますっ」
言って満面の笑みで攻撃してくる桃ちゃん先生。
その姿は自分が興味がなくてもなんとも---これが・・・・萌えかっ!
飛悠は生まれて初めて萌えを知った気がした。
「席はぁ~。ん~。とりあえずそこの私の机にぃ」
は?
目が点になる。
「本当はぁ~。飛悠くんが定時に来てくれてたらぁ、教室くるときにぃ一緒に持ってきてもらう予定だったんだけどぉ。おくれちゃったからぁ」
あぁ、なるほど。自業自得か・・・。
「クラスのみんなは~追々おぼえていってねぇ。」
「はぃ・・・」
飛悠は力なく答え観念したように教壇の横の席へと座る。
目の前に並ぶ新しいクラスメイト。
この先生。何気にうちのさっちゃん並みにドSだ・・・。
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