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「ちょっと入ってもいいか?」
「はい。」
部屋に入ると
桑島さんはスーツの上着を
ベッドの上に置き
胸ポケットから財布を取り出
し1万円札を出して
ビールを買って来るよう
言った。
そして奥のソファーに腰を
かけてタバコに火を付け
私を哀しそうな目で見る。
「つまみは何でもいい?」
「あぁ…」
「行って来ます」
と言ってマンションを出て
五件隣の酒屋さん兼タバ
コ屋さんでアサヒ生ビー
ルを10本と私のタバコ1
箱 つまみ3個を買って
部屋に帰ると桑島さんは
「澪もう二度と命を粗末
にするな!頼むから…
お前のそんな姿は見たく
なかった。
あの男に責任取ってもらえ!!」
そう言うと立ち上がり
スーツの上着を着て
私に何かを握らせた。
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