41人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
それでも、なお、私は自分の気持ちを打ち明けようとは思わなかった。拓実のことは好きだったが、私はそれ以上に真衣が好きだったのだ。
真衣は本当に良い子だった。一生懸命で、優しくて、可愛くて、何より私を信じてくれていた。
そんな真衣を裏切るなんてできなかった。
拓実への想いを秘めたまま、私は三年間の高校生活で真衣との友情を深め、拓実とも仲良くし、真衣の親友として拓実の信頼を得た。そうして私は真衣の次に拓実の側にいることを許される存在になったのだ。
最初のコメントを投稿しよう!