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「ん?どうした?」
黙ったまま、袋の中を覗き込んでいる私に、拓実が声をかける。
もう限界だった。
「ま、真央!」
私は、咄嗟に袋の中に顔をつっこんだ。
「ばか、何やってんだよ」
「あまりにも美味しそうなので、かぶりついちゃいました」
あんまんを、まるで犬のように咥えたまま袋から顔を出した私に、
「それ、レンジでチンして食べるやつだぞ。ばーか」
拓実が呆れ、笑っている。
「ふぁやく言ってよ、もう!」
「真央の食いしん坊」
「うるふぁいなあ」
ぼそぼそのあんまんが喉にひっかかって上手くしゃべれない。だから、声が震えていても変じゃない。
大丈夫。私は、きっと、上手に笑えている。
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