キメゼリフ

4/8
前へ
/32ページ
次へ
(ふ~…今日は解散だな!!) 俺は家に帰ろうとした時 「たくや!き…聞きたいことがある!」 番長が俺に言った。 「なにかようですか?」 俺は番長を見た。 「そ…そこのベンチにす…座れ!!」 俺は番長の言う通りに近くのベンチに座った。 ピタ 番長が俺に引っ付くように隣に座った。 (またかよ……でも、どうして、引っ付くんだ?……まぁ、俺に引っ付く時は番長の機嫌がMax近いから別に構わないが……) 「た…たくや!!」 な…なんと、番長の機嫌がMax近くではなく並だった。こんなことは今までになかった。 (ば…番長の機嫌がな…並だ。き…機嫌を損なわないようにげ…言動に注意しなければ……) 俺は緊張した。 「さっきのキメゼリフ……なんて言った?」 「へ?」 「キメゼリフなんて言ったか聞いてんだよ!!」 番長の機嫌が悪いと思った。 「く…くまちLOVE…た…たくやって言いました」 俺は正直に答えた。 「そのキメゼリフ辞めろ!!」 「は?」 「た…たつこLOVEと言え!!」 番長の小さな声は俺に聞こえなかった。 「へ?」 「ば…番長LOVEでもいいぞ!」 「…」 番長の声は蟻にしか聞こえなかった。 「どっちなんだよ~」 「ば…番長です!」 俺は叩かれると思い、反射的に言ってしまった。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加