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よっこいせとジジくさいことを言いながら俺の隣に来て、同じように壁に寄りかかる
「それにしても毎回お疲れだな。そんなに俺たちに負けを与えたいのかねぇ?」
「仕方ないだろ…こんな町なんだし」
俺たちが住んで、通う高校のある小さな町【夜桜】はここら周辺地域の不良が集う町だ
その不良は2つのグループのうちの1つに必ず入るという変なしきたりがある
そのグループってのが、この夜桜にある高校2つで分かれているというわけで…その高校の1つに通う俺は既にこのグループに無理矢理加入おめでとうってわけだ
…ひっでェ話だろ?
「あ、今日も大量な人数に"引き分け"たから更に狙われそうだな」
「お前さぁ…もっと少人数狙えよ…進撃の不良を前から見てみ?アレ怖いぞ。ビルの上まで追い込まれたらぜってぇ俺は飛び降りるからな」
やめてくれwwって笑うけどホントだかんなこんにゃろう
「それに少人数ってもなぁー…俺今日最初3人のとこを狙ったんだぜ?そしたら次から次と湧いて来たんだよ…不可抗力さ」
両手を肩のところまで挙げて、お手上げのポーズをする
はぁ、と今日何度目かのため息を吐いて俺は、必要最低限しか入ってないリュックから買っておいた水を取り出して飲む
渇いていた喉は潤って、やっと落ち着いた
「あ、俺にもくれ」
「……宣戦布告しかしてねェくせに」
「だって喉渇いたし、な?」
もう一度ため息を吐いて、ペットボトルをホレと渡す。俺なんて寛大な奴なんだろ←
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