5757人が本棚に入れています
本棚に追加
「紫!今帰り?!」
バイトが終わって、制服から私服に着替えて従業員出口から出ようとしたら、後ろからバタバタと走って追いかけてくる足音と共に、大声で私を呼ぶ声に振り返った。
「智也……くん」
「何だよ、智也って呼べって言ってんだろ?!
今から帰るんだろ?一緒に帰ろうぜ!」
「う、うん……」
彼の名前は、岡崎 智也。
コンピューター関係の専門学校に行っている19歳。
当時の私とは同い年だ。
彼は、いつも私の後ろを追いかけてきた。
さすがにバイト中は無かったけれど、休憩時間に帰りの時間。
ある時は早番と遅番でバラバラだったのに、私に合わせて彼は遅番なのに早番の時間に出勤してきて、私の事を待っていた事もあった。
最初のコメントを投稿しよう!