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失いたくはないあなた
堅牢な壁は崩れ
同一であり別人の分身を失い
永き闇の衣ははだけ消え去った
光の筋を手繰り寄せると
眩しき衣に包まれる
そこにいるのは
ああ
ようやく現れた情熱、高鳴り、緊張
失いたくはないあなた
その微笑みに沸々と体温は上昇し
その視線に一瞬にして頬は紅潮し
その言葉に現実と、己の何者かを失っていくのだ
自分が自分でない
同じ様で真逆の二人
より強固な壁が
前向きな分身が
光の衣が
優しく包む
その大きさは以前の比ではない
失いたくはないあなた
ありがとう
失いたくはないあなた
歩みの後に生まれる道
道は続く
あなたの下へ
先へ続く
寄り添う道がどこまでも
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