第1話

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そいつはフードを目深く被っていて顔が見えない。 ただ、鳩のような朱い目をしていた。 怖いはずなのに、頭のどこかで親しみを覚えていた。 朱い目の男は、軽々と俺を担いで森の奥へ進んでいく。 抗おうにも背中が痛くて動けない。 たどり着いた先は小さな家だった。 家、というよりは小屋かもしれない。 とにかくその建物に連れ込まれて、ベッドに放り投げられた。
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