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彼女は周りの視線を気にせず、日傘を差しながら、里の中を歩いている。
「……~♪」
紗鬼は何かを思い付いたのか、彼女に対し、殺気を当てる。
「……。」
ギロッ…。
女性はすぐに紗鬼がいる方を睨み、歩き出す。…紗鬼がいる方の人間達は慌てて逃げ出す。
「…~♪」
紗鬼も、慌てないでゆっくりとその場から離れる。…紗鬼の後を追う女性。
…………
「…何処まで逃げるのかしら?」
「……何処まででしょうねぇ~♪」
紗鬼の後にいる女性からの問いに対し、紗鬼はふざける。
…そしてそのまま歩き、先程まで居た団子屋に戻る。
「…さて、……おっちゃん。団子三本ください♪」
中にいるおっちゃんに紗鬼は言う。
「あいよー♪………お待ちどう……さ……ま…。」
おっちゃんは団子を持ってきて、外にいる紗鬼ともう一人を見て、止まる。
「来ましたか♪…貴女も食べます?美味しいですよ~♪」
紗鬼は団子の串を二本持ちながら、一本を女性に向ける。
「…いい加減にしなさ…むぐっ!?」
スポッ♪…ゴクンっ。
女性が文句を言うよりも早く、紗鬼は開いた口に団子を突っ込む。
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