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「マオちゃん、スミマセン」
「い、いえ…」
呆然とする私たちをよそに、当の本人はふてくされ布団なのかにもぐりこんでしまった。
そこへ、またま騒ぎを聞きつけた悠馬が雑巾を片手に飛んで来た。
「ここは俺に任せてください。真央は着替えてきて」
「うん、ごめん」
「マオちゃーん。ゴメンね」
すまなそうにするシスターに一礼すると、味噌汁臭い私はロッカーへ小走りした。
まったく、なんてガキだろう。あれじゃ、持て余されて当然。ああ、先が思いやられる。
もともと子供の扱いは得意ではないうえに、あんなへそ曲がりどう相手していいかわからない。初日からこれだ。
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