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ビニール袋に入った白衣はぐっしょりと重い。それと同じくらい気分も重かった。
うんざりしながら更衣室を出ると、さっそくシスターがかけよってきて、
「マオちゃん、本当に、本当にゴメンね」
何度も頭を下げた。
彼のことでシスターに頭を下げられるのはこれで2回目だ。この調子じゃ、勇気の施設内での素行は知れている。
ぺこぺこと謝るシスターがいっそう小さく見えた。
彼女は、一体、勇気のために何度こうして他人に謝ってきたのだろう。
そう考えると、怒る気にはなれなかった。
「いいんです。私も、ちょっと馴れ馴れしくしすぎたみたいだし」
「オーマオチャン。それは違うよ。ユーキ、子供ね。すぐ怒る。すぐキレる。ワタシたちも困ってまーす」
眉を下げ、悲しそうに俯くシスターの心情は計り知れない。どうしてこんなにも血の繋がらない子のために一生懸命になれるのだろう。
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