ギルド

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廊下を黒いマントで顔をしっかり隠した、身長からして男だろうか 190㎝くらいの者が歩いていた。その背、左胸には深紅の刺繍でギルドの紋章がぼどこされている。 その者に対して、たまたまその横を通りすぎることになってしまった黒い軍服をきる男は、その赤い紋章を見て、慌てて頭を下げた。 綺麗な直角だったが、手にしていた書類を落としてしまっている。 また慌てて拾い上げる様が可笑しくクスリと笑みを溢してしまった。 暫く歩けば、シンプルな廊下の色とおなじ乳白色の扉についた。 よく見れば精密な模様が施され、職人が腕によりをかけた両扉とわかるが生憎彼はそれに対してあまり興味がない。 躊躇いもなくそれを開け中にはいったのだった。
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