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「まあ、からかうのもこの辺にしましょうか、マスターがお待ちですから。マスター室にお行きなさい。」
そう言い微笑えんだ。
切り替えが早いが、助かったと思うのだった。
帝専用の会議室を入って右側にもうひとつ扉があり、そこを入ればマスター室となっている。勿論廊下からもマスター室に直接入れるようになっている。先ほど廊下ですれ違った男性もそこを使ったのだろう。この階には帝の会議室とマスター室しかないのだから。
2回ノックして炎帝だと名乗れば中からどうぞとしゃがれた男性の声が聞こえ、失礼しますと言い入る。
入って右側に応接用のテーブルと一人掛けと二人掛けのソファーが2つずつ、その奥に簡易キッチン。左側は執務用の沢山の書類つきの机と椅子。
「いらっしゃい。ちょうど休憩中でのう、茶でも飲みながらはなそうかの。まあ、すわってすわって。」
マスターは二人掛けソファーにゆったり座っていた。長く白い顎髭をもつ皺だらけのお爺さんだが、魔力や覇気からかなりの強者だとわかる。それもそのはず、この方は前覇王である。もう歳だということでその地から降りたが今はギルドマスターとして働いている。
そして、マスターの言う通りに向かい合う位置に座ったのだった
。
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