銀狼彼氏♂

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触れられた瞬間、首筋にぞわぞわと寒気が走った。 頭の中で割れるくらい警鐘が鳴って、突然押し倒された。 ガタン。 「頭がふらふらしてきた。なんでだろう」 普段クールで有名なセンセで通ってて、その指先がわたしの髪に触れ――― 「……やめ、て。センセ…」 怖い。 背中が凍りつく。 動けない。 「甘い香りがする……」 「わたし、帰りますっ」 足がすくむ。 震える足が思うように動かない。怖い。 背中にセンセの息が掛かった。 「くらくらする……凛」 下の名前を囁かれて恐怖で涙が浮かんだ。
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