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それからも、松田君の積極的なアプローチは続いた。
朝も私の登校時間に合わせたり、休み時間も、下校の時間も松田君は片時も私から離れなかった。
私はというと朝、教室の窓の外を見ては、登校する葵君を見かける事に嬉しさが込み上げていた。
そんな中、私を困らせる事件が起きた。
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真知子とお昼ご飯を食べていた昼休み。
「あなた、松田君をたぶらかしているそうじゃない。良い気になって、この男女(怒)。」
そう言い放って、私の頬をパチンッと思いっきりぶった。
あまりに突然で、避ける事も言い返す事も出来ず…痛さと怒りで涙が流れてきた。
「松雪さん、あなた勘違いしてないかしら。松田君をたぶらかすなんて、詩はそんな事しないわ。」
真知子が松雪さんを睨みつけた。
「そっ、そう。でも気を付けなさいよ。松田君を狙ってる子は沢山いるのよ。」
松田君は、確かに爽やかな好青年って言葉がピッタリ当てはまる。
はっきりさせなきゃ…。
私の行動で、周りが傷つく事かある。
こんな私じゃダメだ…。
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松田君に、はっきり言わなきゃ。
私は、葵君が好きなんだって…。
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