第5章

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それからも、松田君の積極的なアプローチは続いた。 朝も私の登校時間に合わせたり、休み時間も、下校の時間も松田君は片時も私から離れなかった。 私はというと朝、教室の窓の外を見ては、登校する葵君を見かける事に嬉しさが込み上げていた。 そんな中、私を困らせる事件が起きた。 ------------ --------------- 真知子とお昼ご飯を食べていた昼休み。 「あなた、松田君をたぶらかしているそうじゃない。良い気になって、この男女(怒)。」 そう言い放って、私の頬をパチンッと思いっきりぶった。 あまりに突然で、避ける事も言い返す事も出来ず…痛さと怒りで涙が流れてきた。 「松雪さん、あなた勘違いしてないかしら。松田君をたぶらかすなんて、詩はそんな事しないわ。」 真知子が松雪さんを睨みつけた。 「そっ、そう。でも気を付けなさいよ。松田君を狙ってる子は沢山いるのよ。」 松田君は、確かに爽やかな好青年って言葉がピッタリ当てはまる。 はっきりさせなきゃ…。 私の行動で、周りが傷つく事かある。 こんな私じゃダメだ…。 ------------ --------------- 松田君に、はっきり言わなきゃ。 私は、葵君が好きなんだって…。
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