第6章

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今日は、はっきりさせなくちゃ。 わざわざ朝、松田君を呼び出した。 肩に腕をまわされた時、私は松田君を見上げた。 「松田君、やめて…。」 「いいじゃん、俺たちラブラブでしょ。」 松田君は、笑顔で肩の手に力を入れた。 ------------ --------------- 「松田君、話があるの。」 「やっと僕と付き合う気になった?嬉しいよ。」 松田君は、私を強く抱きしめた。 「や、やめて…。違うの。私、松田君とは付き合えない。好きな人がいるの。」 抱きしめた手を緩めることなく、更に強く私を離さない。 「ごめんなさい。私がはっきりしないから…」 力強く、彼を離そうと押すも男の人には敵わず…。 彼を見上げた…。 彼の唇が私の唇を塞ぐ。 一瞬、何がなんだか分からず。 でも、背筋が凍る感覚がした。 彼を突き放そうとすりと、更に強くキスをする。 苦しい…。 息ができない…。 嫌だ…。私のファーストキス…。 一瞬、唇が離れたかと思うと、今度は私の舌を奪い、ねっとりと絡ませてきた。 離れようとすると、片手で私の両腕を後ろで強く固定し、もう片方の手で頭を抑える。 絡まった舌は、離れる事が無く、だんだん頭の中が真っ白になる。 何度も何度も、彼の舌が私の中でいやらしく動く。 足がガクガクと震え、立ってられない。 涙がドクドクと、流れ…。 床に崩れ落ちた…。 彼の力が弱まった…。 瞬間…。 彼は、私にまたがり私の制服のブラウスに手をかけた。 次の瞬間、 ブチブチブチッ…。 ブラウスのボタンが床に転がった…。 なに…何をする気…。 怖い…。 怖い…。 助けて…。 恐怖のあまり、声が出ない…。 彼は、両手で私を抑えつけ、私の首筋から、胸元に舌を滑らした。 「やめてぇぇぇ。」 私の悲鳴が教室に響き渡った…。
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