3人が本棚に入れています
本棚に追加
彼の優しい瞳と、キレイな唇が、私の胸を更に強く…強く締め付ける。
恋ってなんだろう…。
愛ってなんだろう…。
愛おしい人…。
葵君…。
------------
---------------
詩ちゃん…。小さな君をこの胸に抱きしめる事が出来て、夢のようで…。
醒めないで…。
怯えた君を俺が癒してあげるから。
大丈夫だよ。
俺は、君に恋をしたんだ。
そして、それは愛に変わり…。
こんなにも愛おしい…。
君を誰にも渡しやしない。
------------
---------------
見つめ合い、葵君の長い指が私の唇に触れる…。
…松田君に奪われたファーストキス。
…汚れた唇。
…汚れた私…。
ゆっくりと葵君のキレイな唇が近づく…。
ダメ…。
こんな私じゃぁ、葵君が汚れてしまう。
近づく唇に、私の心が揺れる…。
触れたい…。
あなたに触れたいよ…。
ゆっくり俯き、唇が重なる事が怖くて…葵君を汚したくなくて…。
涙が頬をつたう。
体が震える。
------------
---------------
詩ちゃんの震える体と、流れる涙の意味は解ってるんだ。
彼女の傷付いた心と唇…。
俯いた彼女の顔を両手て優しく包み、ゆっくり視線を絡ませる。
「…詩、ごめん…。」
「…葵君、助けてくれてありがとう…。」
「違うんだ。詩のファーストキス…。」
「やめてよ…。聞きたくない…。」
声にならない位に、弱く…。
「違うんだ。」
また、私を優しく抱きしめ、耳元で囁く。
「詩のファーストキスは、俺がもらったんだ。」
「え?」
最初のコメントを投稿しよう!