第1章

2/3
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
☆ 出会いと反省☆ 「よしっ!」鏡の自分に激励。 今度こそ、やりとげるのよ。 --------------- ------------------ 「よぉっ~し。」また鏡の中の自分に喝をいれる。 今度こそきっと出来るわ。 って私? どうやったら、勇気が出るのよ。 …好きって伝えたい。 --------------- ------------------ 暖かな風と、暖かなな陽射しが心地良い4月。私は高校に入学した。 高梨 詩。 16歳。 何をしても、箸が転んでも楽しかった10代。 ねぇ、貴方に初めて出会ったのは入学式だったね。 私は、貴方を見た時の衝撃を忘れないよ。 忘れられないよ。 入学生代表で堂々と前を向き挨拶をしていた。背がすらっと高くて、少しブラウンがかった柔らかそうな髪、穏やかな声、吸い込まれそうな瞳を持つ貴方から目が離せなかった。 「ねぇ、うたぁ~。ちょっと聞いてるの?」 「えっ?な、何?」 小学4年生の時に、私のクラスに転校してきた、親友の相楽 真知子。 真知子はとにかく元気が良くて、サバサバしてて、男女問わず人気者。 時々、なんで真知子は私なんかと親友なんだろう?って思う。 「詩、さっきから私の話しなんて上の空だね。」 「そ、そんな事ないよ。今日のアイラインがどうして気にいらないの?いつも以上にキレイだよ。」 話を聞いていなかったなんて言えない私は、真知子を褒めて褒めちぎる。 「髪もキレイに巻いてるね。どうやったらそんなにキレイに巻けるの?」 「それはね、、。」 って真知子は嬉しそうに語り始めた。 真知子は本当に美人。背は168cmとすらっと高く、足はモデルのように細くて長い。奥二重で切れ長な目。髪は肩より少し下でキレイなウェーブ。勿論、ナイスバディー。 女の美学を語らせたら右に出る者はいない。 私は、そんな真知子が大好きで、憧れで、自慢の親友。 私はというと、背は155cm。細身で色白で・・・ペチャパイ・・髪は黒くてショートカット。まさに小学6年生の男の子みたい。 神様は、不公平だ。 私も真知子みたいにキレイだったらなぁ…。 ………。 ちがうっ…こんなにもキレイな真知子がずっと側にいたのに、私ときたら真知子から女の美学をなんにも学ばなかった。 いやっ、吸収しなかった。 私のバカバカバカバカ~ッ(泣)
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!