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「誕生日当日とは言わないけど、近くなったらお祝いしような」
悠馬の大きな瞳に輝きが戻った。
「じゃあ、あづさと陸君も一緒に…」
しかし、私の言葉にかぶせるようにして、悠馬は言った。
「いや…。あづさたちとは別に、俺が真央をお祝いしたいって言ったら、だめかな…?」
私の顔から、笑みが引いていく。その様子を、悠馬は緊張した面持ちで眺めていた。
「ごめん、悠馬…」
私が謝ると、悠馬は目を伏せた。それでもどうにか取り繕うと、「そっか」と、そのまま休憩室を出て行ってしまった。
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