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帝というのはギルドランカーの中でも特に実力の高い八名に与えられる称号だ。
炎帝、水帝、風帝、雷帝、地帝、光帝、闇帝、そして総帝。
帝になればそれぞれ特殊な任に就くことになり、そのために特殊部隊を構成する権限が与えられる。
任務内容は、例えば、最上級魔物の巣窟となっている立ち入り禁止区域の管理等だ。
そして、各帝の、合わせて八つの特殊部隊を総称して彩華八帝隊と呼ぶ。
また、帝になれば国から叙爵の権利も与えられる。
要するに貴族になれるということだ。
総帝なら公爵位が、他の帝なら伯爵位を叙爵することができる。
一介の庶民が貴族になれるというこの制度がまかり通っている理由は偏に魔物の存在にある。
それほどまでに、国は魔物に対抗する力を求めているということだ。
しかしながら、血筋に重きをおく貴族たちはその大出世に良い顔をせず、帝やギルドで働く庶民を内心毛嫌いしている者もいる。
もちろん、すべての貴族がそうであるわけではないが。
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