最終決戦

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魔「勇者よ。相談なのだが。」 魔「世界の70%をくれてやろう!」 勇「断る!!!」 勇者は怒りがこみあがり、今にも噴火しそうな面持ちであった。ありきたりな台詞であり、勇者が断るのも至極当然である。しかも、全員麻痺という圧倒的な不利な立場での交渉。舐められているとしか考えられなかった。 魔「まて、勇者よ。誤解しておる。我は人間と平和協定を結びたく、この申し出をしたのだ。世界の70%を人間の領土とし、我々は30%で構わないと言っているのだ。」 勇「そんな話に誰が乗るか。俺はお前を倒して平和な世界を手に入れるんだ。そのためだったら、俺は死んだってかまわない。それが民の願いだ!」 武「よくぞ申した、勇者殿。魔王の話しなどに耳を傾けてはいけませんぞ。」 白「それでこそ勇者。」ニヤッ 僧(早く回復して、麻痺消し魔法をかけなきゃ。) 勇「お前らが今までどれだけの人間を食い殺し、なぶり殺したかわかるか!正義は必ず勝つ!悪が栄えることなどないのだ!」 泣きながら訴えかける勇者の目には今まで犠牲になったものたちが映っていた。 魔「勇者よ。正義とはなんだ?悪とはなんだ?とある賢人はこう言っていたぞ?」 「正義の反対はまた別の正義だ」 魔「これは人間の言葉だ。我はこの言葉に深く感心し、敬意すら感じた。魔物にとって、我は正義である。決して悪ではないのだよ!」 勇「ごたごたと戯れ言を!正々堂々戦え!この悪魔が!」 悪魔という言葉に魔王は睨みをきかせると、壁に映像を投影させた。 魔「見よ、勇者よ!これがお前らが守ろうとしている人間だぞ!」
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