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家に中は少し散らかっていて、生活感にあふれていた
どうやら山賊は今留守にしているらしい。
「家の中には誰もいないようだな、人の気配が無い」
「確かに気配が無いですね、ていうか拓也さん気配も読めるんですね。本当に山賊に襲われて荷物取られるほど弱いんですか?」
ミシェルが疑いの眼差しを向けてくる。
「いや~買い被り過ぎだって俺のこと。ただ単にビビリだから気配に敏感なのかもね」
この子凄いな、この年で気配も読めるんだ。
俺なんてセラフィムに叩き込まれたのに…
「そうですか…、拓也さん本当は凄い強かったりとか思ったんですが」
えぇ凄く強いですよ
ていうか隠す必要あるのかな?いずればれると思うし。今度じーさんから連絡あったらきいてみよう
「そうだといいんだけどね、隠し階段み~つけた」
「えっ?どこですか」
「ほら、この絨毯のした」
そういいながら部屋の隅のほうの絨毯をめくった
絨毯の下に隠し扉とか舐めてるんですかね?
「何でわかったんですか?」
「部屋が散らかっていることから山賊たちは掃除をあまりしないことがわかる。それに他のところに敷いてある絨毯が埃をかぶってるのにこの絨毯だけ埃をかぶってないのはおかしい、つまりこの絨毯をよく動かしているってことだよ。」
「なるほど、拓也さん頭いいんですね」
「ま~ね、さて、俺の荷物はどこかな?」
そういいながら隠し扉を開け、おそらく地下室に繋がっているであろう階段を下りる。
下に下りるたびに温度が下がってくる。
地下室は案外広く、他の人から略奪したであろう金貨やドレスなどが所狭しと置かれていた。
そしてその中には俺のローブと剣も雑に置かれていた。
「あった、これだ」
ローブを纏おうとする俺はある事にきずく
「俺の服が無い」
そこまで高価なものではないと思われたのだろう。ローブの下に着ていた服がどこを探しても見つからなかった。
「くそぅ山賊共め、どうしても俺を変質者にしたいようだな」
「あの…、元気出してください」
まぁそんなこといっても無くなったものはしょうがない。
とりあえずローブを纏い剣を腰に挿す。
これで幾分かマシになっただろう。
「大丈夫、とりあえず着るものがあっただけマシだよ」
これでローブまで燃やされてたら俺は山賊を一人残らず駆逐していたかもしれない。
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