春らんまん

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身体をベッドに横たえられ 岳大の顔が真上になる 顔の横で彼の指と絡まる 薬指の指輪がキラリと輝いた 「愛してる 莉乃…」 首筋から胸元に移っていく 岳大の熱い唇 熱を持っていく2人の身体 「岳大…愛してる」 ふわりと香る髪に手を差し入れて 彼の頭を抱きしめた 「り…の…それ…反則…」 息も絶え絶えに 胸の中でつぶやく岳大 遠のく意識の中で 私の名前を呼ぶ彼の優しい声だけが 聞こえていた
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