春らんまん

9/73
前へ
/500ページ
次へ
私を抱きしめて 髪をそっと梳いてくれる彼の肩に 顔をうずめていた 「やめるなら今のうちだよ」 肩越しにささやく岳大 首を横に振る私を一度離した彼は 熱い眼差しで見つめる 「もう離さないから…」 その言葉と一緒に 岳大の唇が落ちてきた 「…ん……」 何度も角度を変えて重なる唇は 限りなく甘い 「…ふ……」 息ができないほどのキスが 苦しくて唇を離す 「…だ…め…だよ」 頭をギュッと引き寄せられて 再び熱い唇に覆われた
/500ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1069人が本棚に入れています
本棚に追加