第四章・空虚

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「真央!」 「悠馬…」 仕事終わり歩いていると、悠馬の車が横に止まった。 「送ってやるよ。乗ったら?」 「ありがとう」 その申し出を私は受けた。悠馬のことまで気遣う余裕もなかったし、外は寒かった。 もうすぐ季節は冬に変わる。空気の中に埃っぽい雪の匂いが混じり始めていた。
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