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悠馬が一生懸命話しかけてくれるのに相槌をうちながらも、やはり私の頭の中は拓実のことで一杯だった。
食事はきちんと取れているだろうか。洗濯はしているだろうか。一人でおきられているだろうか。それから、私のことを思い出してくれているだろうか…。それが何より気になった。
「おい、真央。着いたよ」
「ありがと…」
ぼんやりしているうちに、車はすでに到着していた。けど、悠馬が送ってきてくれたのは、拓実と暮らしていたマンションの前だった。
マンションを出たことは悠馬に告げていなかったのだ。
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