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☆☆☆☆☆ 「やっと、期末テスト終わったね」 「うん!本当にやっとって感じだね」 日向ちゃんと話しながら、帰りのHRまで時間を過ごしていた。 「今日は、電車で帰るの?」 「うん!帰るの早いし、そんなに混んでないと思うし」 ーーガラッ… 冬木先生が入って来て、教室が静かになる。 「じゃ、後でね」 「うん」 先生が教室全体を見渡して、話しが始まる。 「期末テストが終わったからって、気を緩めるなよー。気を引き締めてな」 そう言いながら、 チラッと見られた気がして、緊張してしまった。 気のせいかな?と思いながら、 さりげなく、黒板の方に視線を向けて固定した私だった。 「じゃぁ、今日はこれで終わり。お疲れ」 何時ものように、 短くて無駄の無い、必要最低限の冬木先生の話しが終わった。 他の先生に比べたら本当に短い気がする。 でも前からそうみたいで、 それがクラスの生徒にとったら、嬉しいことのようだった。 早く帰れるってのもあるけど、 同じ事をだらだら言わないのがいいらしい。
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