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「ん。柊、大丈夫なのか?」 「はい。ありがとうございます。もう大丈夫です」 「じゃ、送るよ?」 先生が立ち上がると、 翔くんが脚に抱き付いて止めようとしている。 「暖人、逃げるなよー!」 それが可愛くて笑ってると、 先生のお母さんが2人を見て、笑いながら声を掛けていた。 「お茶飲んでからでも、いいでしょ?」 「分かったよ。もうちょっとだけな?」 「やったー。おばぁちゃん。ありがとう!」 「ふふ、どういたしまして!」 私も嬉しくてコッソリ、 心の中で先生のお母さんにお礼を言ってた。 普段見れない冬木先生が新鮮で、もっと見たかったから。 「柊さん、お茶入れてくるから、ゆっくりしててね?」 「あっ……はい。ありがとうございます」 先生の方を見てたら、 急に話し掛けられて、少し焦ってしまった。 「翔も、暖人も飲むでしょ?」 「あぁ、ありがと」 「うん。ありがとう!」 2人が同時に言う口調が似ていて頬が緩んでしまう。
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