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「ねぇ?柊さんって、下の名前は?」 「唯って言うんだよ」 「可愛い名前だね。唯って呼んでもいい?」 「翔は、なにやってんの?」 私の隣から離れない翔くんに、呆れたように声を掛ける先生。 「カノジョの名前、聞いてんだよ!」 「……翔、お前。今何歳だ?」 「5歳、もうすぐ6歳だぞ!」 威張るように言い切る翔くん。 「で、お姉ちゃんの歳は?」 「そーだ!お姉ちゃんって、何歳なの?」 「18歳だよ」 「翔、計算してみて?」 先生が急に先生みたいに言うのが、可笑しかった。 ヤッパリ先生なんだな? ……なんて、 当たり前だけど思ってしまった。 「……18から、5を引いて、13になった」 「正解。歳が違いすぎだろ?」 「歳はかんけーないって、ママが言ってたもんっ!」 「……またママかよ?ヤッパリお前はガキだな」 翔くんと先生の話しを聞いてたら、笑ってしまう。
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