【ココロ模様☆生徒】★2★

２

「……まぁ、あれでも、一応父親代わりだからな？」

……お父さんの代わり？

「もしかして…」

「あぁ。亡くなってるよ」

聞いてしまったことに、

後悔してしまったけど、もう遅いよね……。

「気にするなよ？…もう、10年以上も、前のことだから」

「…………」

言う言葉が見付からなかった。

「柊？……お前が、泣きそうになってどうすんだよ」

「……だって、先生が無理してるから」

冬木先生が悲しそうな声で言うのが、伝わってきた気がして。

切なくなって、胸が痛いよ。

「……そんなこと、ないよ」

「……私じゃ、頼りないですよね？……いつも、心配ばっかり掛けちゃって」

「……柊？そんな事、言うなよ」

優しく言ってくれる冬木先生は、ヤッパリ大人で

私は自分のことで精一杯で……。

重荷でしかないんだって、

改めて現実を突き付けられた様な気がした。