19/21
前へ
/174ページ
次へ
冬木先生の腕の中 動くことが出来なくて ……今まで 苦しんでたんだと思ったら ワガママを言ってしまって、 困らせてたんだって思ったら ーーこれ以上 先生を苦しめたらダメだって… 頭では思うのに、 身体はいうことを聞いてくれなくて 離れたくないって思ってしまう……。 ずっと腕の中に包まれて居たくて……動けない。 冬木先生が優しくて、 腕の中があったかくて 本当に居心地がよくって どうして先生じゃなきゃいけないんだろう? そう思っても、 ヤッパリ冬木先生が好きで……堪らなくて。 好きだって気持ちは溢れるばっかりで……止まらない。 「……柊、ごめんな」 謝って欲しくないのに。 謝らせたくなんかないのに。 先生の車の中で ずっと先生の辛そうな声を 聞いてることしか出来ない自分が……許せなかった。 ーー好きになって 「……ごめんなさい。先生」
/174ページ

最初のコメントを投稿しよう!

455人が本棚に入れています
本棚に追加