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「……柊が…謝ることないだろ」
「……ごめんなさい……」
冬木先生はそう言って
抱きしめたまま顔を覗くけど…
見られたくなくて
こんな私を見せたくなくて
首を横に何度も振りながら
あったかい胸に顔を埋めた私だった。
先生は優しいから…
きっと今の私の顔を見たら
もっと苦しめることになるから
「……柊?自分を責めてんのか」
「今日、心配させたから…」
「じゃぁ、なんで顔……隠すんだよ…」
先生にそっと顔を上げられて
……でも
視線を合わすことが出来なかった。
「…………」
「……バカだな?…柊は…」
冬木先生は…
それだけ呟くように言って
さっきよりもぎゅうっと…
強く強く抱きしめてくれた……。
「……先生ぇ、苦しいですよ…」
「……そんな顔…するなよ」
「……先生も、そんな顔…しないで下さいよ…」
「柊が笑顔見せてくれたらって、いつも言ってるだろ……」
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