第四章・ひどい女

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拓実と約束した1ヶ月の間に、私にはいくかのやらなくてはいけないことがあった。そのうちの最も大切なことが悠馬のことだった。 これまで私は、悠馬にはっきりと自分の意思を伝えようとはしなかった。 いや、自分では伝えていたつもりだったけれど、思い返してみれば、そこにはいつも、彼に期待させるようなニュアンスを含ませ、強く突っぱねる事はしなかった。 それは、私のエゴだ。どこかにズルイ気持ちがあった。 もしも拓実を失ったら、悠馬がいる。そう思うことで、心のバランスを保とうとしていた。 けど、それじゃだめだ。 だって、私が欲しいのは拓実だけなのだ。 代わりなんていない。
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