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「珍しいね、真央から誘ってくるなんて」
仕事終わり、ドライブへ行こうと誘った私に、悠馬はご機嫌だった。
浮かれて饒舌になる悠馬の横で、でも、私は上手く笑うことが出来ない。
そんなに嬉しそうな顔をしないで欲しい。浮かれないで欲しい。
悠馬が笑顔になればなるほど、心が痛かった。
「どこか行きたいところ、ある?それとも、何か食べる?カラオケなんてどう?真央の生歌聞きたいな」
「ちょっと、静かなところに車を止めてほしい」
なかなか話しの途切れない悠馬にようやくそう伝えた。けど、
「何それ?真央のエッチ」
悠馬は笑い飛ばしただけだった。また、切り出すタイミングを失う。
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