世界神話

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世界には始め森しかなかった。 そこに住むのは二柱の神。 後の人は二柱を「原初の神」と呼び崇め畏れた。 二柱は愛し合い、やがて子を成した。 産まれた子に力はなく、命も短かった。 子らは自身を人と呼んだ。 死した人は魂を残し、生きた人は子を成した。 森は人と魂で溢れた。 神は魂が増えぬよう人を森から解き放った。 そして、人が森に入ることを禁じた。 人は街を作り、家畜を育てた。 人は次第に神を忘れ、御伽噺の中の存在となっていく。 総ての人が神を忘れても、私だけは忘れない為に 後の人が思い出すように この書物を残す。
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