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ガガガガッ!
朱海とそんなやり取りをしていると、リビングのドアが大きな音を立てて開くと、そこから雪ちんが顔を出した。
「こら朱海、月優も、早く来い! じいさんが待ってるぞ?」
「だって、朱海がぁっ」
「うっせークソ親父」
朱海は自分の親にでもこの調子だ。
全く雪ちんを“クソ” だなんて、いい度胸している。
雪ちんがクソなら、アンタもその息子だから、“クソ朱海” じゃん!
……と頭の中でちょう下らない事を考えながら、雪ちんと朱海に遅れてリビングに足を踏み入れた。
そこには、親戚中勢揃いって感じだった。
特にあたしの家は、かなり複雑な家庭環境なのだ。
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