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「……なるほど、ね。」
コイツはたしかに強い男だった。
しかしその強さはなにかを守るためのものだった。
仲間を、恋人を、任務を、そして野球を。
アイツはすべてを全力で愛したし、守ろうとした。
だからコイツはどんな戦いにも諦めずに、無類の強さを発揮した。
……それが今はこんなにも脆い。
野球のため、大好きだったスポーツのためにこんな犯罪紛いのことまでして生きようとしている。
これが私の好きだった男の末路だというのか?
人の一生はどんなものであっても、最後はバッドエンド。
いつだったか、ホンフーから聞いた言葉だ。
10年前、オオガミを相手に戦ったヒーローも今では地に堕ちてしまったのか。
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