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Chapter 3 Boys will be boys
夢を見た。少年の夢。
少年には夢があった。途方も無い夢。
少年は心身を鍛え、薬を打ち、技巧を磨く。やがて少年は認められ、幾多の死地を与えられた。
死地を越え、心は形を失う。苦痛を、恥辱を、絶望を越えて。哀しむことも喜ぶことも忘れてしまった。
夢を叶える。その為だけの歪な存在に堕ちて逝く。
だが、ある日、少年は唐突に気付いてしまう。
自分の夢が途方も無い夢物語だということに。
その日から、少年は少年でいられなくなった。
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