最終論法・“月と太陽”。

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初恋…? その言葉を聞いていた 暁臣が焼肉を口に運ぶ 手をピタリと止めて。 「初恋…? って、“初恋の君”の事? でも、そりゃ別人なんだろ?」 橋口武司の不思議そうな声が 庭先に流れたまま 皆の視線が暁臣に集中。 暁臣は目を細めてから 小さく息を吐いて。 「…俺の話はいいだろ。 肉、食っちまうぞ。」 って、言いながら 焼肉に集中する暁臣。 暁臣の“初恋の君”…か。 「っうわ!!」 「あぁー!何やってんの!!」 と、そんな声が聞こえて 見てみると 橋口武司がビールを スボンに零してしまった模様。 「タオル持ってきますから。」 あたしはそう告げて 縁側から家内に上がった。 ・
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