最終論法・“月と太陽”。

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「っこのハンカチ…暁臣の…? って…ちょっ…何…」 「無性に虐めたくなった。 それは昔、借りたままの ハンカチなだけだから。」 そう囁いてから 耳元から首筋に 暁臣の唇が這わされて… 「っ暁臣…待って…」 視界を塞がれたまま 腰元を優しく 抱き締められて… 「龍臣最優先で最近は ずっと我慢してんのに… お前のその声で呼ばれたら マジ、タガが外れそう…」 そう言いながら 首筋の付け根に チュッと口付けて。 「あんま煽んなよ?」 そう告げて暁臣は 目元を覆っていた掌を 静かに下ろした。 あたしが振り向くと 暁臣はフッと笑って… 「タオル、持って 行ってやって、奥さん。」 その言葉に一気に 恥ずかしくなって。 「っ分かった…」 あたしはそれだけ告げて 庭先に戻った。 ・
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