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「龍臣も起きなかったし
先にお風呂入ってきていいよ。」
帰宅してから
和室の布団に
龍臣を静かに寝せて
あたしは暁臣に口を開いた。
暁臣はジャケットを
ハンガーに掛けてから
あたしを見下ろすと
不思議そうな顔をして。
「…まぁ、急かすなよ。」
って、言いながら
縁側の方に足を進めて
戸をゆっくりと開いた。
「…こっちに来て。
今日は月が出てるから…」
振り向いて告げた暁臣が
柔らかく微笑み…
その表情と声に
心臓が大きく跳ねた。
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