山の死闘

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俺はハサミを持って憎くて憎くて殺したかったあいつを刺した。一思いに刺した。もう一度ハサミを抜いてまた刺す。そして、次は思いっきり回す。このハサミはひたすら先をヤスリで削り続けた物だ。そのためハサミが閉じている状態でも難なく人体を貫くことが出来る。 これで、俺の復讐は終わったのだろうか? いや、終わらない此処にいる奴を殺すまで、今の自分の行いを咎める親なんて居ない、馬鹿な事して叱ってくれる親も居ない。 さぁ殺そう此処にいる奴らを。 ぐしゃぐしゃ、グシャ ……愚者 …復讐を果たしても何も残らないそんなこと知っている。警察に捕まるのも怖い恐い。俺は何人も復讐で殺した。捕まったら死刑だ。俺が何故あんなクズどもを殺しただけで死ななければならない。 現代日本それは、犯罪者にとって狭くて狭くて仕方ない監獄。俺はいつか捕まるかもしれないこの狭い監獄で。だからまず俺が目指すのは力を付けて監獄を抜ける。つまり、日本からの海外脱出である。さぁ刮目しろ愚者の周りを巻き込む逃亡劇と非非非日常。 あっそういえば凄いことが分かったのだ。この世界にも経験値というものやレベルというものが存在するようだ。 俺が殺したのは10人そして最後の一人を殺した時に頭の中でファンファーレが鳴った。レベルがレベル0からレベル1になったからか頭の中でメニューというのが出るようになった。メニューの中のヘルプという項目によるとレベル0からレベル1に上がるには無能者と有能者の決定的違いがあるため人を10人殺すことでレベルアップらしい。ちなみに殺す時殺す人の半径5メートル以内にいないと経験値が入らないらしい。なんて鬼畜使用なんだ! レベルなんてものがあるから昔は英傑、英雄、勇者などというものが昔にいたそうだ。ヘルプ談。
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