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「別にアンタらと思い出作りとかせぇへんから…」
と凛とした表情を保ちながら言った。
…え?ちょい待て…今貴方何と…
予想もしなかった返答に俺の思考回路がショートする
「え…どゆこと?」
もちろんクラスメイトも戸惑いを隠せない。
「だから…もう11月やろ?今更、別の学校で思い出とか作ろうとも思わんわ…」
棘のある言葉を彼女は吐き捨てる。
が、しかしクラスメイトも粘り
「まぁそー言わずにさ…」
と、いいかけた時
「もう、ええ言うとるやろ!!別に私、ここに思い出作ろうとか思うてない言うとるやろ?ええ加減にせぇよ!?」
彼女は机から立ち上がりそう、まくしたてた。
教室の空気が一気に凍った。
…まじすか…なんかすげぇの来たなぁ…
これまた予想外の展開に俺は凍った様に動けなかった。
「あ、そう…わかった…」
クラスメイト達はそう言って離れて行った。
転校生はうつ伏せにして顔を伏せた。
これが隣かよ…と思い頭を抱えながら親友の志村天馬を見る。
天馬は俺に気づき口パクでドンマイと笑いながら言った。
昼休み、今朝の事が3年生の各教室で話題になっていた。
あの転校生…やっぱり言われてるだろうなぁ…
と、思っていると
「あの転校生まじで怖いわ」
「顔は可愛いけど…あれはね…」
「しかも関西出身で言葉遣いめっちゃいかついよな」
「けどよ、話しかけたやつも問題ありじゃね?」
「たしかに11月から思い出はねぇよな」
「それな!」
「ま、あの転校生もキレ過ぎだけど話しかけた…水川?とか白木とかもアホだよな」
ん?意外と転校生を擁護してるやつもいるな!
今日は予想外な展開が多い日だ…というより俺がバカなだけだろうか…
まぁ、俺も転校生だけが悪いとは言わないけどさ…あんまり関わりたくも無いなぁ…なんで隣なんだよ
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